Diary

pot-pourri cafeの日記的メモ

本をちょこちょこ読んでいます
 図書館から届いた『アンと幸福』と『神の子どもたちはみな踊る』を読みました。

 『アンと幸福』は相変わらずかわいいお話ですね。恋愛面は一向に進まないというか、アンちゃんの自己評価の低さがネックになっていてまったく気づかないという状態で停滞している……。まずはアンちゃんの自己評価が上がったうえでってことだと思うので、先は長そうですね……(笑)。

 『神の子どもたちはみな踊る』は、いい加減『かえるくん、東京を救う』を読まなきゃな……と腹をくくったので読むことにしました。『輪るピングドラム』や『すずめの戸締まり』の話になると必ず出てくる短編なので……。
 あまり村上春樹は得意じゃないというか……あの年代の純文系男性作家が苦手というか……そういうところがありまして……。以前読んだ短編集は読めたので、まあ今回も大丈夫じゃないだろうか、短編だし……と思っていたのですが、途中から「書いた当時既にいい歳のはずなのに、こんな中学生みたいな下ネタばかり書いていて気が狂わないのだろうか……」と怖くなってきました。いや、冗談ではなく……。
 下ネタは必要があるならいいけれど、必要もないのにむやみに書かれると「必然性は?」ってなってしまうところがあります。身体性の表現って、下ネタとイコールではないと思うんですよね。
 『蜂蜜パイ』が一番必要なところに必要なことを書いている感じがして最後までつっかからずに読み切れました。
 一体何が村上春樹に下ネタを書かせ続けるんだろう……怖いな……。

#小説
『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』をみてきました
 『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』をみてきました。話題になっていたのと、信用のおける筋が誉めていたので。
 男性バディモノということでオタク女性が食いついているとは聞いていたのですが、劇場に女性がとても多くてびっくりしました。上映前の広告は水木しげるファン向けだったり、子ども向けだったり、子どもについてきた親向けだったり、オタク向けだったりと、映画館も観客の傾向が読めてないんだな、という感じだったので、かなり予想外の人出だったのでしょうね。

 作品自体は非常にこなれていて、序盤のセリフで「味方の生死を気にしなくていい作品」とさらっと明言してくれたり、村人視点で余所者を監視するレイアウトがあったり、一番気の毒なキャラクターをきっちり救済したりとやるべきことをきっちりやってくれていました。戦争描写で兵士視点のカメラになることで撃たれる側の怖さを描いたのも良かったですね。

ほかにも、

  • 村に行くのにトンネルを通る(行きて帰りし物語)
  • 雑誌記者
  • 日本人形
  • たくさんある鳥居
  • お嬢様
  • 人が死んだのを見て「祟りじゃ!」という村人
  • 明らかに怪しい術者しかつけないイヤリングをつけてる人が陰陽術師
  • 座敷牢
  • ここぞという時に切れる電球
  • 怪しい島は屋敷から地下通路で繋がっている
  • 桜の赤は血の赤

というようなお約束がたくさん出てくるのに「みなさんこういうの、好きでしょ?」という制作側のいやらしい視点(苦笑)がまったくなく、非常にスマートで良かったです。

 しかも、ぬらりひょんが敵じゃないんですよ!(笑)妖怪ものってぬらりひょんがラスボスになりがちな印象がありますが、ぬらりひょんのぬの字も出てこなかったんですよ! 狂骨や河童や釣瓶火が出てきてうきうきしてしまいました。

 ただ、全体的に世間の評判でいうところの「因習村」「バディもの」という感じはさほど感じませんでした。
 因習村というと、もっとこう、理由のない伝統やらなにやらに縛られているイメージがありますが、本作はどちらかというと「戦争が生んだバケモノ」に近い感触がありました。敵側の価値観が人間優位というか……「わけのわからないものが基準」ではないんですよね。神の時代ではなくて人間の時代という感じで。因習村っぽい要素はたくさんあるんですけど。
 バディものも、まあ、確かに相棒という呼び方は最後の方でしているのですが、映画という短い時間の物語ですから、しみじみとバディになったな、という感じはあまり感じませんでした。腐女子のセンスがないのでピンとこないのもあるかもしれませんが……。どちらかというと、「どう見ても村長から本家の長女になにか重い感情がありそうなのに語り落してるでしょう、これ!?」というほうが気になりました(笑)。
 実際に見てみないとわからないものですね。

 と、全体的に満足度が高かったんですが、なんとエンディング曲に『カランコロンの歌』のフレーズがたくさん入っていて、「わーーー!!!!(歓喜)」となってしまい、全部吹っ飛んでしまいました(笑)。

#映画 #アニメ
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