Diary

pot-pourri cafeの日記的メモ

ほどほどに
 ほどほどにスキンの改造をしました。お借りしたスキンが元々ブログっぽくあったのですが、もう少しブログっぽい感じに近づけてみました。
 いいねボタンは前回の更新でつけてありますが、その横にSNSシェアボタンをつけるかは迷っています。twitterもあんなことになってますし、ブラウザの基本機能で簡単にシェアできますし。

 もう少し改造したくもあるのですが、ひとまずこのくらいにして、サイトのトップに更新された記事が出るよういじりたいと思います。
 「簡単にできる!」というページをいくつか読んでいるのですが、簡単にできないですね……(苦笑)。
実際のところ
 「日記を新しくしました!」と書いた前回の日記は、実際のところ開通前のテストでした。

 というわけで(?)、インデックスからリンクをはりました。正式稼働になります。
 もう少しスキンを改造したいとも思うのですが、ひとまずここまで。気が向いたときに細かく直していこうと思います。

 インデックスのフィードですが、こちら、少しばかりややこしいことになってるので、また明日やります。
 あと、この日記からインデックスに戻れないのもなんとかします。(おい
日記を新しくしました
 日記を新しくしました! freoからてがろぐへ移行しました。

 CMSは素人の私には正直難しかったです。セキュリテイ面での不安もありましたので、簡単に設置できて、今も更新が行われているてがろぐが今の私にはちょうどいいのかと思います。スマホからもシンプルに使えそうですしね。


 異なるシステムなので、日記のログの移し替えは諦めました(苦笑)。
 同人誌の裏話だけは残しておこうと思ったのですが、思いの外書いてなかったので、二つだけコピーしてきました。
 ゲームプレイ日記にもなっていたので、見直しやすい状態で残らないのは残念ですね。データそのものは保存してあるんですが、見やすさという意味では微妙なので……一つずつ保存する……? 百をこえてるのに……? みたいな気持ちでいます。

 お借りしたスキンを少し改造しています。もう少しいじってみたいところです。
 mysterious door 8、お疲れさまでした。弊スペースまでおこしいただき、本当にありがとうございました。
 イベント前に再度ブログ記事を、なんて言ってたんですが、結局ドタバタしてしまい、事後のブログ記事となります。

 今回米澤穂信作品の二次創作で参加しているのが私一人(!)ということ、同じイベントに参加している友人もいないことから、お立ち寄りいただけないのではないかと思っていたのですが、お買い求めいただき本当にありがとうございます。
 正直、会場に着いたとき、周りがファフナーと銀河英雄伝説ばかりだったので「全然違うジャンルのど真ん中にいる!」となりました……(笑)。ご近所にメルカトル鮎や高槻彰良などのスペースが配置されていたので正直心強かったです。mysterious doorなのでそういう配置と言われればそうなんですが……(笑)。

 エアブーのほうは2/18まで続きますので、引き続きよろしくお願いいたします。ご注文いただいた通販分はなるべく早くお届けしますね。


 ここからは今回の新刊について。twitterが軽い感じの紹介ならば、こちらは少し長めに。自作の話なので記事を折っておきますね。


1.『光差す放課後』(古典部)
 アンソロジーからの再録です。

 『いまさら翼といわれても』出版前に書いた「千反田さんってどんな人かな」というお話。web再録は気の引ける作品なので紙だけでの再録です。一応言っておくと、作者死後七十年経過しているので大丈夫なはずです……多分……管理財団とかがなければ……。
 十年も前に書いたものですから粗が気になって……いくつか穴を埋めたり描写を足したりはしましたが、基本的には当時のままになっています。
 それにしても、この後の話で「百聞は一見に如かず」と言ってますが、特に関係性はないです。手癖ですね。(おい
 

2.『runaway girl』(古典部)
 同タイトル同人誌からの再録。十年後のホータローと千反田さんが久々に歩恋兎でお茶を飲む話。タイトルはコトリンゴさんの『runaway girl』という曲から。意味としては「家出少女」ですが、「かつていた少女はもういない」というニュアンスでつけたタイトルです。
 イベントに先行してpixvにweb再録しました。https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19243150

 これが一番初めに作った<古典部>シリーズ二次創作……のはずです。『光差す放課後』とどっちが先に書き始めたんでしたかね……まあ、発表したイベントは同日なので、この並びに。
 割とすぐ完売してしまったので増刷しようかとも思ったのですが、表紙のデザイン紙が廃盤になってしまいそれも叶わず。どうせなら再録本を作りましょう、と思って幾星霜……ようやっとお出しすることになりました。
 こちらも基本的に当時のままになっています。句読点の整理などを多少やったくらいです。「惜しい」という言葉まわりを「値打ちが生かされないことを残念に思う。勿体ない。」と「失いたくない。このままであってほしい。」とできっちり整理しても良かったのかもしれないですが……そこを直すともう「再録」の領域を逸脱しそうな気がして……でもいまだに直すべきだったか迷っています。供恵さんの「きっと十年後、この毎日のことを惜しまない。」は「値打ちが生かされないことを残念に思う。勿体ない。」の意味であると思いますが、そこを反転させるのがこの話のキモだったので……。


3.『Today is yours』(古典部)
 書下ろし。
 ずっと書くと言いながらタイトルが決まらずお出しできなかった話。『runaway girl』と同じ設定のホータローと摩耶花の話。歳を取ると思いのほか友情が降り積もっていたな、みたいなそんな感じの話。
 ずっと書くと言っていたので、これはどうしてもpixiv公開しなければならないと、先行公開しました。里志と摩耶花が別れてたりともういろいろめちゃくちゃやってるので注意です。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19243183
 web再録はあまりやらないにも関わらず『runaway girl』をweb再録したのは、『Today is yours』をどうしても先行アップロードしておきたかったからです。
 タイトルは『runaway girl』にあわせてコトリンゴさんの曲からいただいてきました。タイトルそのものよりも、曲の歌詞やイメージが近いのかもしれません。



 世間的には「男女の友情なんてない」と断言する人も多くいるわけですが、私は「ある」という方の人間でして……。極めて個人的な話ですけど、地元に同級生夫婦が住んでいまして。奥さんは中学の同級生なんですが、旦那さんのほうが中・高・大と同級生という(笑)。地元をぶらぶらしているとつかまって「奥さんにトマト買ってこいって言われたんだけど、どんなの買っていいのかわかんねえから八百屋までつきあってくんない」「ええ……赤いの買えばいいじゃん……」みたいな話をしつつ、八百屋につきあってトマトを選んだりする。そういうことって多分、世間的にたくさんあると思うんですよね。
 ホータローと摩耶花も、気心の知れた友だちっていうか……そういう感じになっていったらいいよね、みたいな話です。『鏡には映らない』より前に書き始めたとは思うのですが、少なくとも出来上がった今はちゃんと『鏡には映らない』も反映されています。ホータロー一人称なのでわかりづらいですが……。
 これ、最後まで迷った部分がありました。「少しでもよい方向に進んできたと思えれば、失ったこともいつかは受け入れられるようになる」と断言していいのではないかと。朱字を入れては戻すを繰り返していたのですが、最終的に二十代後半設定なのでまだそこまで悟らなくてもいいか、と今の形になりました。
 

4.『卒業式の光景』(古典部)
 『runaway girl』を発行したイベントの時のペーパーリレー企画からの再録。
 ホータローと千反田さんの話を書いたのだから他の面子でも書きたいよねって書いた話。ホータローと里志が卒業式でぼんやりしている小話。先輩のいない卒業式って手持ち無沙汰なんですよね、実際。


5.『親しき仲にも』(古典部)
 pixivからの再録(https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=4918836)。
 バレンタインデーにホータローは千反田さんからチョコレートをもらえなかったわけですが、里志はもらえたんですかね。それによってかなり解釈が変わってきちゃうと思うんですが……みたいな話。
 ベタなことをベタなままやっていますね。webに載せるのに割と真面目に書いた珍しい話……webだとつい直せるなって思って気が抜けがちなので……。


6.『握りしめたてのひらに』(古典部)
 pixivからの再録(https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=5588682#2)。
 原作でモデルとなった高校が甲子園の予選でいいところまで行ってたのをテレビでみて、母校でもなんでもないのに妙にテンションがあがってしまった時の実況中継です(笑)。本当に実況中継で、当時、試合後数時間でアップロードしたような記憶があります。「早い」って言われた記憶も……(笑)。
 母校は本当に弱いというか、私立が強すぎて公立はどうにもならない地区なので、手に汗を握る観戦ってできない、というかしようがないので、勝手ながら楽しく観戦させてもらってうれしかったのもあります。
 今となってはなかなか本当にこの試合運びだったのか確認しにくいので、ほぼ修正なしです。 
 

7.『エピローグをもう一度』(古典部)
 書き下ろしという名の、十年くらい前からパーツだけあったものの形を整えた話。
 正直、こんな機会でもなかったら書き上げられないぞ、と奮闘しました。本当にパーツだけが残っていたので、これ本当にまとまるの?とかなり冷や汗をかきました。ホータローと千反田さんがお付き合いして別れたあと、少し間をあけて里志と摩耶花が駄目になる話。
 『runaway girl』もまあまあ地獄な十年後設定ですが、こちらもまあまあ地獄な五年後くらい設定の大学時代です。違う設定の妄想なんですけど結局地獄を生成している……。『エピローグ』を『もう一度』と。
 でもまあ、記憶が定かならば、これ、もう少し嫌な雰囲気の話だったはずなんです。割と柔らかく着地したので、私が丸くなったのか、別れた友人たちをどう飲み会で誘っていいのか気を遣うのに飽いてきたのがにじんでしまったのか、と少し考えてしまったりします(笑)。

 里志の言い分が「お前……?」って内容なんですけど、『手作りチョコレート事件』をやらかしている里志ならばこういう思考もありかな、なんて思ったりします。いまだ里志がどういう方向に成長したのかが原作で見えないので、やっかいなまま成長したほうを選択しつつ、「若いもんね」みたいな感じです(笑)。

 あ、『runaway girl』も『エピローグをもう一度』もなぜか里志が古典文学をやってることになってますが、特に意味もつながりもないです。私の中で里志は大学で落研に入りそうだな……みたいなイメージが膨らんだだけではないかと……。原作でホータローが里志に意図せずアドバイスする時より前に書いたものなので、原作とは異なることになっています。が、まあ、再録というか十年前のネタというかなので、どちらもそのままにしてあります。

 それから、『わたしたちの伝説の一冊』の前に書き出したものなので、摩耶花の状況が割と厳しいです。若干『わたしたちの伝説の一冊』を反映させたので当初よりはかなりマイルドにはなりましたが、どうしてもお話の骨格上大きくマイルドにできなかったので……。とはいえホータローからは見えないのでかなりマイルドなんですけど……(どっち)。


8.『十光年彼方の星彩』(古典部)
 同タイトル同人誌からの再録。
 十年後、高校時代、十年後でサンドイッチした構成の話。ホータローが一人でセンチメンタルな話(いつも通り)。
 このホータローは『runaway girl』とも『エピローグをもう一度』とも違う十年後設定ですね……自分の業の深さと向き合うしかない。
 こちらは千反田さんとお付き合いしなかったホータローのイメージです。また、里志以外とは連絡をとっていない、あるいは里志すら連絡が希薄になっている感じのホータローです。社会人としては働いているでしょうけど、様々な選択をせずズルズルと大人になったイメージ。なのでただただセンチメンタルというか、惜しんでるというか、そういうホータローです。


9.『来し方行く末』(古典部)
 書き下ろし。
 十五年後ホータロー。さらに時間を進ませている! 東京の中小企業営業のホータロー妄想。モブ後輩がいるぞ! 気をつけろ!と、諸々地雷原のようでいて一番落ち着いたトーンの話。
 なんでしょうね……腑に落ちた……違うな……身に着いた……そういう話です。このホータローはライフステージの変化によって自然と古典部の面々と連絡をとらなくなっただけの、普通の真人間というイメージです(?)。友人づきあいって意識していないと維持できないですからね。このホータローは多分会社の飲み会にも行くし、大学の友だちに時々会ったりもしていますし、取引先の人や行きつけの店の人と親しくなってたりすると思います。もう全く違う人間関係の中に生きている人、というイメージです。
 青春が終わったあとの話なので、全体的に赤めにしておきました。手帳とか、ナポリタンとか。


10.『いつも月夜に白い米』(古典部)
 書き下ろし。
 冊子タイトルに合わせたものを書きたくて書いたもの(冊子タイトルは結局諸々変更しましたけど)。二年生の夏休み。この世の春も過ぎれば夏になってさらに飽……秋になるけど冬が来てまた春が来るよねと。
 アニメの『氷菓』がかなり光と影のコントラストが強かったなあと、そんなことを考えながら書いていたような気がします。そのため、この話も文章を脳内で還元していただければそれなりにコントラストが強い感じかと思います。

11.『千の絹 米の可否』(小市民)
 アンソロジーからの再録。
 小佐内さんがミルクレープを食べて、小鳩くんがアメリカンコーヒーを飲む話。タイトルそのままだ。正直、諸説あるので許してほしい。
 

12.『西班牙クレマカタラーナ事件』(小市民)
 アンソロジーからの再録。
 小鳩くんが小佐内さんに「片方はお店で買ったクレマカタラーナ、片方はわたしが作ったクレームブリュレ。さて、どちらがクレームブリュレでしょう」と訊かれる話。タイトルについては本当に許してほしい。今のところ怒られてないのでセーフだと思います(…)。
 ミステリってどうやって書くのかよくわからないんです。ほどほどに好んで読んでいるんですけど、どうやって組み立てるのか全然わからない。状況を考えて、情報の出し方を精査するんだろうなとは思うんですが、いまいちピンとこない。とりあえずやってみるか、とやってみたんですが、ジャンル者でないのにジャンルものを書くのってすごく気恥ずかしいというか……逃げを打ったなって感じがする話になりました。
 いろいろ唸りましたが、アンソロジーからもう少しばかり直してあります。ロジックってよくわからない。


13.『君は冬に雪を掬う』(小市民)
 書き下ろし。
 制作作業中に『冬期』の発行が確定してしまったので、校正・編集作業と並行して書いた、妄想『冬期』。もう少し練りたかったけど実質一ヶ月で書いたので色んな意味で許してほしい。本物が出てくる前に今やるしかないじゃない!
 正直、もう少し切れたかなとか、もう少し明確に対比させられたかなとか思うんですけど、さすがに実質一か月は厳しかった。twitterで「大工事ポイントに気付いてしまう」と言っていたのはこの話です。本当に大工事をしました。あぶなかった。ぎりぎりで成立しなくなるところでした。


 こんな感じの本です。ずいぶん二次創作を楽しませてもらっていますね。ははは……。
 本全体としては、基本的に発表順、書下ろしの場合は構想順になっています。『Today is yours』は例外で、『runaway girl』と並べました。『エピローグをもう一度』はここであっています。メモはこのへんのタイミングなんですね。
 あと、アニメではなく原作準拠とし、「地学講義室」に統一してあります。


 一応手元にある米澤作品の二次創作ネタはこれで全部出し切ったので、すっきりした気分です。
 これで米澤作品の二次創作をやめるというわけではなくて、一度机の上を整理した、みたいな感じです。整理された机の上でまた何か考えることにしましょう。畳む


#作品裏話(二次創作) #米澤穂信 #〈古典部〉シリーズ #〈小市民〉シリーズ
 発行から三か月ほど経ってしまいましたが、11月の文フリで出した新刊『星の声を聴く子ども』について備忘録など……。
 2014年に書いた『星々の奏でる音楽と猫』が膨らみに膨らんでできた本で、結局十万字をこえてしまいました。増えれば増えるものですね。短いお話が13篇なので、ボリュームが増えた感じはあまりしないのですけども……。

 長いので一度折りますね。

表紙について
 今回の本での一番のポイントは、表紙を外部委託したことです。(中身じゃないんかい)
 SKIMAというサービスを利用して表紙イラストの依頼をしました。イラストを受注してらっしゃる方のページをいくつか拝見して、作品のイメージに合うイラストを描いてらっしゃる方に依頼しました。
 本文ができる前の依頼だったので直接お見せできる作品が少ししかなく、代わりに説明を多めにさせていただきました。色味や季節、欲しいモチーフなどなど。印刷物に慣れていらっしゃらないとのことでしたので、トンボなどの説明もさせていただきました。
 「すぐ依頼できて、すぐ絵ができる」というものでは当然なく、ある程度作業全体の早い段階で依頼して良かったです。依頼内容をまとめるのにも時間がかかりますし、私はメッセージを書くのに少し気力を使いすぎてしまうところもあり、精神的に余裕がないと無理だったなと。絵が出来上がるといよいよ作らないわけにはいかないぞ、となりますしね……(笑)。


細かいポイントについて
 星の名前は全部実在の名前にしてあります。TRAPPIST-1gもそうですね(今本文を見直したらハイフンが音引になっていてぎょっとしました)。
 ……全部地球が設定した名前なのかって言われたら困るんですが、それを言ったら方角が星座で表現されてるので、まあなんていうか、<双子>が地球人だからっていう感じですね……。
 基本的にハビタブルゾーンにしか行ってないので、<双子>の生命活動はそんなに問題ないんじゃないかなと思います。<姫君>や<海蛇>はハビタブルゾーンではないところ出身の人ですけど、詳しくは書けなかったなとか。<姫君>は割とちゃんとした服を着てるんですけど、あの人地元が暑いので民族衣装がかなり際どい衣装なんですけど、地球は寒いし常識も持ち合わせてるから学習して地球の服を着てくれてるんですよね……派手ですけど……っと話が脱線しました。

 かみのけ座の方角がはやってないのは、かみのけ座だからですね……。(?)

 星も花もですが、伝説よりは花言葉、星言葉でとっています。
 
 “僕”と“妹”の飲み物は意識してかぶらないようにしてますが、特に作中で何かあるわけではないフリでしたね……途中で設定的には逆だったな……とは思ったんですが、キャラ的には今のものなんで、まあ、こっちでいくか……と……。

 登場人物の望みを矢印で書いていくと見事にばらんばらんになるので、なんていうか、全体的にかわいそうだと思います……こんな創造主でごめんね。(…)


各話についてのアレコレ 
1)Prologue
 プロローグは書いておかないとな、と(笑)。
 何も起きないプロローグです。というか、プロローグは何も起きないものですね。
 現状説明と、何をしているかの軽い説明です。


2)星々の奏でる音楽と猫
 一番初めに書いた話。かなり加筆修正しています。
 初めに出したときは時間があまりなかったのもあり、頭の中の設定をちゃんと書ききれてないというか、説明できていなかった状態でした。この後実はいくつかバージョンがありまして、サイトにあるものを含めて、表に出していないものなど微調整だけで数パターンあるのですが、ようやく最終版(笑)という感じです。
 なるべく初めの時の文を残したまま、設定を変えたり加えたりしています。
 そうそう、本の最後のほうに出てくる<双子>のアレですが、この段階で既にあった設定なので、初出の段階で結構その辺気にして書いてました。具体的には、ある言葉と対になるはずの言葉が一切出てきません。裏設定のまま終わらなくてほっとしています……(笑)。
 

3)ラナンキュラスの別れ
 当初、書くつもりがなかった話。最後の最後のぎりぎりで追加した話です。なのである意味一番設定が固まった状態で書かれているため、全体で言うとかなり均された感じの話です。
 <蛇遣い>は名前だけ出てくる予定だったのですが、八割がたできたときに改めて全体を見直して、やはり出てきた方がいいなと判断して追加しました。
 そういうわけで、伏線なども少ない話です。ラナンキュラスについては、あとからプロローグに書き加えたので、本当に本当に最後に書き始めたことがわかります。
 この話と『ゼータ・エーリダニの嘘』を見直していただければ、何故“僕”が“僕”なのか、少しわかるような気がするかもしれません。そして、ちょっとだけ最後のニュアンスが変わるかもしれません。


4)星の子かくれんぼ
 発表順としては二番目の話。<王子様>登場回。
 この時のポエムも、最後のほうになると「呪文詠唱略!」みたいになっている、というわけです。(?
 

5)宙にひびく星のおしゃべり
 <双子>だけで話を進めるよりは、傍から見たらどう見えるのか、を書いたほうが良いと判断して書いた話。なので、警部殿は<調律師>ではありません。発表作としては三作目にあたるため、この段階で既に話のラストは決まっていたり、全体の構成を考えていたことになります。
 <調律師>からすれば自分たちの行動は科学に基づいているけれど、傍から見たら魔法以外の何者でもないよな、という話。
 そうそう、途中の「<王子様>にでもやらせればよいだろう」は「ご満足だろうさ(できないけど)」です。ふざけてますねこの人たち。いや、確かこれの初出時はその設定はなかったですね。整理していったらそういう設定になりました。語り口も似てるし。(?)


6)ステュクスのうさぎ
 季節行事みたいなことを書きたいなと思ったので書きました。なので全体からいうと中盤過ぎに書き始めた感じです。
 季節行事が先に来てるので後半がふわふわしてますね……(笑)。認めてない科学者も欲しいな回でもあります。


7)屋敷の残響
 音を<調律>できるってことは、悪用もできるんじゃない?っていう話。
 こちらが先にあったので、『ラナンキュラス』の花はこの設定に合わせて書いた……んですが……情報を出す順番が違いますね……うーん。まあ、いいでしょう(おい)。
 これは割と早い段階で書いた記憶があります。これはEpilogueと対みたいなものですね。
 なんだかよくわからない石の話とか、猫の話とかばっかりだったので、もうちょっと具体的な話にしようかなと思ったりとか、そういうのもあります。
 一人称が揺れてるのは単に心うちの言葉と外に出す言葉の違いくらいなものです。あと、基本的に信用のならない存在なので。


8)ゼータ・エーリダニの嘘
 タイトルを決めるのに苦労しました(笑)。「依存しがちな社交性」。
 <海蛇>は割と早い段階から名前だけ出ていましたね。本になると、書くつもりのなかった<蛇遣い>の方が先に出てきてしまいましたが(笑)。
 この話はわりとずっと書いてました。『星の声を聴く子ども』が出るのにもう少し時間がかかっていた場合、シングルカット(?)として同人誌になるのはこの話だったはずです。間延びする話し方はやりすぎじゃないかとか、どこを間延びさせるかとか、そんなことを考えていました。ここで割と納得したので、キャラクター小説方面に振る気になったところはあります。
 <海蛇>はそんなに悪い人じゃないとは思います。あと、多分、地球の人間より長命だと思います。割とまじめな性格だけれど社会性がある性格でもないので、将来的には何でも屋さんとか、探偵とか、なんかそういう感じになると思います。<双子>とも長い縁になることでしょう。


9)憂鬱なペンギン
 タイトルで死ぬほど苦労しました。だってこれ、とある洋書のタイトルそっくりじゃないですか。(…)
 <姫君>は割と本文中に出すつもりだったんですが、罵詈雑言の語彙がなかったためにいまいち出すことができませんでした(笑)。冒頭だけは割と早い段階からあったんですが、形にならないならない(笑)。そうそう、途中まで<姫君>と<お姫様>で表記ゆれもありましたね……いまだにどっちだったかわからなくなったりします。(こら
 「理由はないけどとにかく嫌いな人」って現実にはいるけど書くのが難しいなと。文字にすると何らかの理由が欲しくなってしまいますね。全体を見渡してみると出すつもりのなかった<蛇遣い>の方がしっかりとした登場人物感がありますね……うーん。
 <姫君>が“僕”のことに気づいているかどうかは微妙なラインだと思っています。少なくとも<姫君>は“妹”は明確に嫌いですが、“僕”個人となると多分<双子>というペアでしか認識してないので。気づいているならもうちょっと“僕”が嫌いなんじゃないかなと思います。主に『未来の約束』的な意味で。


10)<双子>について
 証言みたいなものをまとめておこうと思いました。誰が見ているのか、誰が集めているのか、というのも含めて。
 <天秤>は二人で話しているのもあり、思いのほかおしゃべりなのもあり、長くなってしまいました。
 これも中盤くらいに書きましたが、セリフだけなのでかなりするっと書いてしまった記憶があります。
 できるならもうちょっと「こいつ本文にいなかっただろ!」みたいな人の証言も入れたかったんですけど……そこまではちょっと手が回りませんでした。


11)秋の日の寂寞
 お姉さんですが、お姉さんもそんなに悪い人じゃないと思います。元<調律師>ですしね、色々わかることもあるでしょう。ただまあ、仕事と、個人的な感情はまた別ですよねっと。少なくとも、お姉さんはどちらかを選ぶ以外なかったし、実際選んでみせましたよっと。
 これもたしか中盤くらいに書いたような気がします。タイトルは最後のほうまで決まりませんでしたけど……。


12)未来の約束
 微妙なラインですよね、微妙な。
 私はこれを友情だとは思っていませんよ。と、いうか、書いたり直したりしている間に随分と友情を逸脱してしまいましたね。なんでや。
 うちの子にしてはがんばったんじゃないですかね、<王子様>。相手が相手だったのでなんていうか、かわいそうに。


13)北の休暇
 どんなに常識的な顔をしてたって、結局<王子様>も<調律師>なんだなあと。
 絵にすると大柄の男二人がそそれぞれ寝椅子に寝転がってぼそぼそしゃべってる、しかも一人はほとんど独り言という状態なので、バランスがめちゃくちゃになりかけたり、ほどほどになったり、調整がややこしかった記憶があります。
 <姫君>について、"僕"の<王子様>とそんなに仲良くなさそうという証言と、“妹”と相性が悪いという証言くらいしかないのでなんですが、仲良くないはずの人にわざわざ絵葉書を送って遊びに来いというのは、まあ、そういうことです。妹につっかかっていくのもそういう部分も含まれているかと思いますが、つっかかるのはそっちじゃないよっと。あと多分<姫君>が送ってきた絵葉書は、地球人基準だとかなりセクシーショットだと思います。<姫君>もかわいそうに。


14)Epilogue
 ちゃんとPrologueと対になっています。なっているのか?
 最後。ラストシーンはこれしかないと思っていましたので、シリーズになった瞬間からここの向かって書いていました。ただかなり当初の想定からかなりニュアンスが変わっています。予想以上に“僕”が人間性と社会性を獲得してしまったので……。これ、“妹”は当初の想定と同じニュアンスのままなんですけどね……一人称だから……。『未来の約束』がなければあるいは当初のニュアンスのままだったのでは、とは思います。
 そうそう、ぎりぎりまでソファをどうするか迷ったんですが(笑)、ああいうことになりました。
 
 というわけで、振り返りでした。
 あとがきに書いた通り、<双子>の話はこれで終わりです。<双子>はもう葛藤する存在ではなくなったのでもう主役はやれません。(一貫して妹の一人称がないのはそういうことですね)
 この先を書くとしたら葛藤する人物は<王子様>になるでしょうが……うーん、<海蛇>と喧嘩するだけでしょうね。<双子>も多分、<王子様>には頼らないけれど<海蛇>には頼るでしょうから、いやあ、喧嘩するでしょうねえ。
 多少、「ばかもん、そいつがルパンだー!」みたいなことは書きたい気持ちもあるんですが(笑)、落としどころがないというか、そこまで書いてしまったらもう、完全に『xxxHoLic』(主に籠以降)だよねって感じなので……(笑)。
 
 この間ふと思ったのですが、<双子>はもう<調律師>ではなくなったので、改めて何か肩書を付けるなら<指揮者>になったのかもしれませんね。興行主に会ったことのない<指揮者>ですけど。
畳む


 以上、備忘録でした。何か思い出したら追記します。

#作品裏話(一次創作) #星の声を聴く子ども
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